6人の作家さんの手になる素晴らしい作品が展示されており、思わぬ収穫となりました。
ご案内頂いたのは、作者の一人でもある小川仁さん。
墨絵をされているそうですが、伝統的な水墨画だけではなく、墨の味を活かした様々な作品の制作に挑んでおられます。
新薬師寺の跋折羅神将をテーマとされた作品は、底知れぬ漆黒に浮かび上がる立体的な仏像の面が大変印象的です。
他の作品もハッとさせられるものばかりで、興味が尽きません。
川崎廣進さんの作品は圧倒的です。
小川さんも大変尊敬されているご様子でしたが納得ですね。
テーブルの上に無数のクロッキーを無造作に綴じたファイルがあったのですが、迸らんばかりのエネルギーに打たれっぱなしです。
中でも、ジャズ?演奏の様子を写した作品群で青いドレスの女性を中心に周囲を全く違った色合いで描いた二作品が圧巻で、非常に印象的でした。
無心に、素早く、情熱的に、大胆に動く作者の腕や肩が見えてくるようです。
作品を見ているだけで、この人は大きい人だなと感じさせます。
生身の作品を自分の手で繰ることが出来て、有り難いやら申し訳ないやら。
幸せな時間でした。
この方は数々の有名モニュメント制作もされているようで、なんばウォークの鯨もその一つだそうです。
今度通りがかったら、鯨仲間の気分になってもう一度ゆっくり見てみたいと思います。
作品集も出版されています。
他にも田村志津子さんによる陶芸・カホン(箱状の楽器)や祐仙淳子さんによる絵本、百歳になられた佐竹q繧ウんによる縮緬細工など、興味深い作品が所狭しと展示されています。
楽しい時間をありがとうございました。
浜寺公園駅は、日本銀行本店や中之島中央公会堂を手がけたことでも知られる武士・建築家の辰野金吾による設計で1907年に建設された木造平屋建て。
国の登録有形文化財となっています。
ステーションギャラリー自体は、元々は待合室だったそうですが、暖炉の跡が残り、建設当時は非常に豪奢な雰囲気だったのではないかと思われました。
駅舎の外側(改札の外)から出入り出来ます。
南海本線「浜寺公園駅」または阪堺線「浜寺公園駅前駅」からすぐ。
「川崎廣進・仲間展」
2013年(平成25年)06月25日(火)〜30日(日)
午前10時〜午後7時 (30日は午後5時まで)
・小川仁(日本画、他)
・田村志津子(陶芸、カホン、他)
・祐仙淳子(民話作品・絵本の紹介)
・佐竹q纒S歳記念(ちりめん細工、他)
・木曽田啓子
・川崎廣進(クロッキー、水彩、他)
(敬称略)
関連リンク
川崎廣進・工房カワサキの世界 入り口ページ
http://kawasakikoushin.web.fc2.com/